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草津温泉ガイド:泉質・日帰り入浴・温泉街散策を徹底解説

|更新: 2026-02-28 00:32:22|藤村 美咲|温泉
草津温泉ガイド:泉質・日帰り入浴・温泉街散策を徹底解説

Spot Info

Area群馬県吾妻郡草津町
Budget日帰り800〜1,200円、宿泊1万円〜
Season通年(冬の雪見温泉が特に人気)
Access東京から高速バスで約4時間、電車で約3時間
View Map →

じゃらん人気温泉地ランキングで3年連続1位に輝く草津温泉。群馬県の標高約1,200mに位置するこの名湯は、pH2.1という日本有数の強酸性泉と、毎分32,300リットル以上という圧倒的な湧出量で知られています。筆者は温泉ソムリエとして年間80泊以上の温泉宿を巡っていますが、草津の湯は何度訪れても「やはり別格だ」と感じさせる力があります。2026年2月に訪問した最新の体験を交えながら、泉質の特徴から日帰り入浴施設の比較、温泉街の食べ歩きまで、草津温泉を満喫するための実用ガイドをお届けします。

草津温泉の泉質と効能——pH2.1の名湯が持つ力

草津温泉の正式な泉質名は「酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)」です。pH2.1という強酸性は、1円玉を湯に浸けると溶けてしまうほどの酸性度。この強い酸性が殺菌力の源であり、古くから「恋の病以外なんでも治す」と言い伝えられてきました。

主な源泉と特徴

草津温泉には6つの主要源泉があり、それぞれ泉質が異なります。

源泉名泉温特徴
湯畑約55℃草津のシンボル。硫黄の香りが最も強い
白旗約55℃源頼朝が発見したと伝わる乳白色の湯
万代鉱約94〜95℃最も高温で酸性度が高い。殺菌力が特に強い
西の河原約53℃露天風呂で使用。やわらかい肌触り
地蔵約53℃目の病に良いとされ「目洗いの湯」の別名あり
煮川(にかわ)約46℃大滝乃湯で使用。「美人の湯」と称される

効能

一般的な適応症として、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、慢性皮膚病、慢性婦人病、疲労回復などが挙げられます。特に皮膚疾患への効果は古くから知られており、アトピー性皮膚炎の症状改善を目的に長期滞在する湯治客も少なくありません。

ただし、強酸性のため肌が敏感な方は長湯を避け、入浴後にシャワーで洗い流すことをおすすめします。

おすすめ日帰り入浴施設——草津三湯を比較

草津温泉には「草津三湯」と呼ばれる3つの主要日帰り施設があります。それぞれ個性が異なるため、目的に合わせて選ぶのがポイントです。

大滝乃湯——合わせ湯体験ができる名施設

煮川(にかわ)源泉を使用した大滝乃湯は、草津の伝統的入浴法「合わせ湯」が体験できる唯一の施設です。合わせ湯とは、温度の異なる複数の浴槽をぬるい方から順に巡る入浴法で、身体を徐々に温めることで血行促進と免疫力向上が期待できます。

筆者が初めて合わせ湯を体験したとき、最後の浴槽に浸かった瞬間に全身がじんわりと温まり、湯上がり後も数時間にわたってぽかぽかが持続したのを覚えています。大浴場の広い窓からは木々の緑が望め、露天風呂も備えています。

  • 料金: 大人1,200円、子ども600円
  • 営業時間: 9:00〜21:00(最終入館20:00)
  • 定休日: 不定休(メンテナンス休あり)
  • 源泉: 煮川源泉(pH2.1)

西の河原露天風呂——圧巻の開放感

総面積約500m²という広大な露天風呂は、草津を訪れたら一度は入りたい施設です。西の河原公園の奥に位置し、周囲を自然に囲まれた環境で湯に浸かる贅沢は格別。冬には雪が降り積もる中での入浴も楽しめます。

湯に浸かりながら見上げると、冬は澄み切った青空と木々に積もる雪、夏は鮮やかな新緑が広がります。硫黄の香りと山の冷気が混ざり合い、深呼吸するだけで心身がほぐれていくのを感じます。

  • 料金: 大人800円、子ども400円
  • 営業時間: 4〜11月 7:00〜20:00 / 12〜3月 9:00〜20:00(最終入館19:30)
  • 定休日: 不定休
  • 源泉: 万代鉱源泉・西の河原源泉

御座之湯——湯畑直結の歴史ある施設

湯畑のすぐ目の前に建つ御座之湯は、江戸〜明治時代の浴場をイメージした木造建築が特徴です。「木之湯」「石之湯」の2つの浴室があり、日替わりで男女が入れ替わります。湯畑源泉と万代鉱源泉の2つの源泉を引いており、異なる泉質を1つの施設で楽しめるのが魅力です。

  • 料金: 大人900円、子ども450円
  • 営業時間: 7:00〜21:00(最終入館20:30)
  • 定休日: 不定休
  • 源泉: 湯畑源泉・万代鉱源泉

三湯比較表

施設料金(大人)特徴おすすめの人
大滝乃湯1,200円合わせ湯体験、内湯が充実温泉通、じっくり湯治したい方
西の河原露天風呂800円500m²の大露天風呂開放感を求める方、カップル
御座之湯900円2源泉、歴史的建築湯畑近くで手軽に入りたい方

なお、3施設に1回ずつ入浴できる「ちょいな三湯めぐり手形」(大人2,100円・有効期限なし)が販売されており、通常料金の合計(2,900円)より800円お得に3湯すべてを巡れます。

宿泊施設ガイド——予算とスタイルで選ぶ

草津温泉には100軒以上の宿泊施設があり、予算やスタイルに応じて幅広い選択肢があります。

高級旅館(1泊2食 3万円〜)

湯畑周辺には老舗の高級旅館が並びます。源泉かけ流しの客室露天風呂や、地元食材を活かした懐石料理を堪能できます。「ホテル一井」は湯畑を望むロケーションが人気で、「奈良屋」は創業明治10年の歴史ある宿です。記念日やご褒美旅行にぴったりの選択肢です。

中級旅館・ホテル(1泊2食 1万〜3万円)

温泉街から徒歩圏内に多くの旅館・ホテルがあり、源泉かけ流しの大浴場を備えた施設がほとんどです。夕食は地元の上州牛や山菜を使った料理が楽しめるところが多く、コストパフォーマンスの高い宿泊が可能です。ファミリーやカップルの温泉旅行に適しています。

民宿・ゲストハウス(1泊 5,000円〜)

リーズナブルに草津の湯を楽しみたい方には民宿やゲストハウスがおすすめです。素泊まりプランを用意している施設も多く、温泉街で食べ歩きを楽しむスタイルと相性が良いでしょう。長期滞在の湯治客にもこのクラスの宿が人気です。

湯治滞在のポイント

草津温泉は古くから湯治文化が根づいた温泉地です。3日以上の滞在を考えている方は、自炊設備付きの湯治宿を検討してみてください。「時間湯」と呼ばれる伝統的な入浴法の体験プログラムを実施している施設もあります。1週間以上の長期滞在には、連泊割引のある民宿が経済的です。

湯畑と温泉街の楽しみ方

湯畑——草津のシンボルを五感で楽しむ

温泉街の中心に位置する湯畑は、毎分4,000リットルの温泉が湧き出す草津のシンボルです。エメラルドグリーンの湯が流れる湯樋(ゆどい)から立ち上る白い湯煙は、思わず足を止めて見入ってしまう迫力があります。硫黄の匂いが街全体を包み、「温泉地に来た」という実感が一気に湧いてくる瞬間です。

夜間はライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気に。湯煙が光に照らされて浮かび上がる光景は、草津を訪れる多くの人がカメラを向けるフォトスポットです。

熱乃湯の湯もみショー

湯畑のすぐ横にある熱乃湯では、草津伝統の「湯もみ」を見学・体験できます。高温の源泉を約180cmの板でかき混ぜて温度を下げるこの入浴法は、草津ならではの文化です。

  • 湯もみショー: 9:30 / 10:00 / 10:30 / 15:30 / 16:00 / 16:30
  • 料金: 大人700円、小学生350円
  • 湯もみ体験: 日・月曜日 11:30〜13:00、小学生以上300円

草津節のリズムに合わせて湯をもむ姿は、テンポの良い掛け声と水しぶきの音が心地よく、見ているだけで温泉気分が盛り上がります。

温泉街の食べ歩きグルメ

湯畑周辺には食べ歩きにぴったりのグルメスポットが点在しています。

松むら饅頭(1個100円〜)——1945年創業の老舗。黒糖の薄皮に粒あんがぎっしり詰まった素朴な味わいで、温泉街散策のお供に最適です。店先で蒸したてを買い、湯畑を眺めながらほおばるのが筆者の定番です。営業は7:00〜18:00頃(売り切れ次第終了)。

草津ガラス蔵の温泉たまご——源泉を利用してじっくり加熱した半熟たまごと、さらに長時間浸けて仕上げた温泉たまごの2種類が楽しめます。とろりとした黄身の甘みが格別です。

湯畑プリン——湯畑のエメラルドグリーンをイメージした見た目が特徴的なスイーツ。濃厚でなめらかな食感で、散策の合間の休憩にちょうど良い一品です。

注意: 温泉街の多くの飲食店は18:00閉店です。食べ歩きは午前中〜夕方に楽しむのがおすすめです。

おすすめお土産

  • 草津温泉 湯けむりサイダー: 谷川連峰の天然水を使った爽やかな炭酸飲料
  • 草津ラスク: シュガー×バターのシンプルな味わい。湯畑から徒歩6分の店舗ではジェラートも
  • 草津温泉硝子: 草津ガラス蔵オリジナルの手作りガラス製品。源泉をイメージしたエメラルドグリーンが美しい

おすすめの過ごし方——滞在時間別モデルプラン

半日プラン(約5時間)

9:00 大滝乃湯で合わせ湯体験(約90分) → 10:30 湯畑散策・松むら饅頭で食べ歩き → 11:00 熱乃湯で湯もみ体験(日・月曜のみ)または湯もみショー鑑賞 → 12:00 温泉街でランチ → 13:00 西の河原公園散策 → 14:00 帰路

1日プラン(日帰り)

9:00 御座之湯で朝風呂 → 10:00 湯畑周辺で食べ歩き → 10:30 湯もみショー鑑賞 → 11:30 温泉街でランチ → 13:00 西の河原公園散策・西の河原露天風呂 → 15:00 大滝乃湯で合わせ湯(ちょいな三湯めぐり手形を活用) → 17:00 お土産購入 → 18:00 帰路

1泊2日プラン

1日目: 到着後チェックイン → 湯畑散策・食べ歩き → 熱乃湯で湯もみショー → 宿の温泉でゆっくり → 夕食 → 湯畑ライトアップ散策

2日目: 朝風呂 → 9:00 西の河原露天風呂 → 西の河原公園散策 → 大滝乃湯で合わせ湯体験 → ランチ → お土産購入 → 帰路

季節別ベストシーズンと楽しみ方

草津温泉は標高約1,200mに位置するため、四季を通じて平地より涼しく、季節ごとに異なる表情を見せます。

冬(12〜3月)——雪見温泉の醍醐味

草津温泉が最も「温泉らしさ」を発揮する季節です。西の河原露天風呂で雪が舞い落ちる中での入浴は、冷たい空気と温かい湯のコントラストが心地よく、一度体験すると忘れられません。湯畑の湯煙もひときわ豪快に立ち上ります。

春(4〜5月)——新緑と残雪のコントラスト

4月中旬から5月にかけて新緑が広がり、西の河原公園の散策が気持ち良い季節です。GW前の平日は比較的空いており、穴場の時期と言えます。

夏(6〜9月)——天然の避暑地

標高が高いため真夏でも平均気温は約20℃前後。東京の猛暑から逃れて涼しい温泉街を散策できます。ただしお盆期間は混雑するため、7月中旬〜下旬がおすすめです。

秋(10〜11月)——紅葉と温泉の贅沢な組み合わせ

10月上旬から紅葉が始まり、西の河原公園や天狗山周辺が色づきます。紅葉を眺めながらの露天風呂は格別で、紅葉ピークの10月中旬〜下旬の週末は混雑します。

混雑を避けるコツ

  • 混雑時期: GW、お盆、年末年始、紅葉の週末
  • おすすめ: 平日、または季節の変わり目(3月下旬、6月、11月下旬)
  • 時間帯: 日帰り施設は午前中(9:00〜11:00)が比較的空いている

入浴マナーと持ち物

草津温泉は強酸性のため、他の温泉地とはやや異なる注意点があります。

入浴時の注意

  • 入浴時間の目安は1回15〜20分。強酸性泉は長湯すると肌への刺激が強くなります。短時間で切り上げ、休憩を挟みながら複数回に分けて入るのが草津流です
  • 金属アクセサリーは必ず外してください。強酸性のため指輪やネックレスが変色・腐食する恐れがあります
  • 入浴後はシャワーで洗い流すのがおすすめです。ただし温泉成分を肌に残したい方は、軽くタオルで押さえる程度でも構いません
  • 肌が敏感な方やお子さまは、最初は短時間(5〜10分)から試してみてください

持ち物チェックリスト

  • タオル: 大滝乃湯・西の河原露天風呂ではレンタルタオルあり(有料)。持参がおすすめ
  • ビニール袋: 温泉成分で衣類が傷むことがあるため、濡れたタオルを入れる袋があると便利
  • 小銭: 共同浴場(白旗の湯・地蔵の湯など)は無料ですが、コインロッカーの利用に100円硬貨が必要
  • 歩きやすい靴: 温泉街は坂道が多く、冬は凍結することも。滑りにくい靴を選びましょう

無料の共同浴場

草津温泉には白旗の湯・地蔵の湯・千代の湯など、地元住民と観光客が共同で利用できる無料の浴場があります。石鹸やシャンプーは使用禁止、脱衣所も簡素な造りですが、草津の湯を最も素朴に体感できる場所です。地元の方への配慮として、早朝・深夜の利用は控え、静かに利用しましょう。

アクセスと基本情報

東京からのアクセス3パターン

交通手段所要時間料金(目安)メリット
高速バス約4時間片道3,550円〜乗り換えなし、最安
電車+バス約3時間片道5,000円前後快適、最速
約3時間高速代約4,000円+ガソリン代自由度が高い

高速バス: バスタ新宿・東京駅八重洲南口から草津温泉バスターミナルまで直通。「上州ゆめぐり号」が運行しています。

電車: 上野駅からJR特急「草津・四万」で長野原草津口駅まで約2時間30分。駅前からJRバス関東で草津温泉バスターミナルまで約25分です。

: 練馬ICから関越自動車道→渋川伊香保IC経由で約3時間。温泉街中心部の天狗山第1駐車場、湯畑観光駐車場などが利用できます。駐車場の料金・空き状況は時期により変動するため、事前に草津温泉観光協会の公式サイトで確認することをおすすめします。

基本情報

  • 所在地: 群馬県吾妻郡(あがつまぐん)草津町草津
  • 標高: 約1,200m
  • 源泉数: 100以上(主要源泉6本)
  • 湧出量: 毎分32,300リットル以上(自然湧出量日本一)
  • 公式サイト: 湯Love草津(草津温泉観光協会)
  • 情報確認日: 2026年2月

周辺の温泉スポット

草津温泉を拠点に、群馬の名湯を巡る旅もおすすめです。

  • 万座温泉(車で約40分): 標高1,800mの高山温泉。乳白色の硫黄泉で、草津とは異なるまろやかな湯が楽しめます
  • 四万(しま)温泉(車で約50分): 「四万の病に効く」と伝わる名湯。積善館は、宮崎駿監督がイメージの一つに挙げたとされる趣ある木造建築の宿です
  • 軽井沢(車で約1時間): ショッピングやカフェ巡りとセットで楽しめる高原リゾート

まとめ——草津温泉はこんな人におすすめ

草津温泉は「温泉の質」で日本のトップに君臨し続ける、まさに名湯中の名湯です。

  • 温泉好き・温泉デビューの方: pH2.1の酸性泉は、他の温泉では味わえない独特の浴感。温泉の奥深さを実感できます
  • 日帰りで気軽に楽しみたい方: 草津三湯は800〜1,200円で本格的な温泉を堪能でき、食べ歩きと合わせて半日〜1日で楽しめます
  • カップル・ファミリー: 西の河原露天風呂の開放感、湯もみショーの見学、温泉街の散策など、入浴以外の楽しみも豊富です
  • 湯治目的の方: 合わせ湯体験ができる大滝乃湯や、無料の共同浴場が点在しており、長期滞在にも適しています

東京から高速バスで約4時間。週末のリフレッシュにも、本格的な湯治にも応えてくれる草津温泉は、何度訪れても新しい発見がある奥深い温泉地です。

藤村 美咲

温泉ソムリエの資格を持つフリーライター。年間80泊以上の温泉宿を巡り、泉質や自然の魅力を五感で伝える記事を書いています。